「きれいな花には棘がある」
梅雨も本格的にとなり、
分厚い雨雲が毎日のように空を覆うようになりました
この時期は徐々に湿度が高くなり
蒸し暑さが気になってきて
少し憂鬱な気持ちになりがちです
何か爽やかな写真をブログに載せたいなと思い、
目を凝らしていましたら
鮮やかな赤紫色の珍しい花が視界に入り込んできました。
私は植物に疎いので
この花の名前や何の種類の仲間かなど全く判りませんが
恐らく人生で初めて出会った花であることに間違いはありません
花が咲く前はこのように棘だらけのまるでサボテンのような蕾ができます。
蕾だけではなく、葉っぱも鋭い棘をもち、
まるで剣のように先が尖り、
茎にも小さな棘が無数についています
どれだけ、外敵から身を守るつもりなんだろうか
と少々呆れてしまうほどです
薔薇だけではない「きれいな花には棘がある」
という言葉を地で行っている植物ですね
花はやがて白くタンポポの綿毛のように変化します。
実際に風が吹くとガク(と推測される部分)から
綿毛が離れてあちこちに飛散されます。
不思議なこの花は一体なんという花なんだろうか?
早速インターネットでサクサクと検索をしてみました。
この花は
「アメリカオニアザミ(学名:Cirsium vulgare、キク科アザミ属の多年草)」
というそうです
日本に古くからあるアザミと似ているようなのですが、
本来はヨーロッパ原産(なのに「アメリカ」が名前に付く)のアザミで
1960年代に本邦に渡ってきた立派な外来種だそうです
しかも、この至る所にある硬くて鋭い棘のせい?で
草食動物が食べないのとその繁殖力の強さで、
在来種の生育場所を奪っているそうです
環境省は「生態系被害防止外来種」に指定しており、
多くの自治体でホームページなどを通して
アメリカオニアザミの駆除を呼びかけています
この憂鬱な梅雨の時期に
目の保養になるようなきれいな花は
駆除の対象となっている害草だったなんて
全く思いもよりませんでした
ということで、怪我をしないように気をつけながら
私もこの草を刈り取ることにしました
茎が硬いので根っこから引き抜けませんでしたが、
まずは花や綿毛も含めて新聞紙にくるんで
二重にした厚手のビニール袋に捨てました。
時折、掌を棘がつついてきて非常に危ない作業だと思いました。
まだ、周囲に何本か残っているので
刺されないように駆除に努めていきたいです
関東支社 S